雇用は慎重に
どのような業種で起業するかにもよりますが、場合によっては従業員の雇用などを考えなければならないこともあるでしょう。そこで、起業した際の求人について考えてみます。
起業直後で、資本が潤沢にない場合は、本当に求人を出して人を雇用する必要があるかしっかりと検討しましょう。雇用すると固定費が増加します。雇用した人に対してお給料や福利厚生費を払い続けなければならないわけで、キャッシュフローを圧迫する可能性があります。
例えば、事務所の電話番であったり、レシートを整理するような事務要員を求めているのであれば、自分で行うか、外注を活用するようにしましょう。雇用契約にするのではなく、業務委託契約などの形態を取るのもいいでしょう。雇用にすると、すぐに解雇したりはできません。正規雇用だけでなく、非正規雇用やアルバイト・パート採用も同様です。これらも契約は雇用になるので都合よく辞めてもらったり、当初の条件を都合よく変更したりするのは基本的にはNGとなります。
どうしても雇用が必要な段階になっても、雇用する前には人件費がどれくらいになるのか必ず計算し、それ以上の実入りが計算できる段階で行いましょう。取らぬ狸の皮算用で求人を出し雇用をしてしまうと、会社が立ちいかなくなる可能性もあります。
人材はどのように募集するか
それでも将来的には人材の確保が必要になることあると思います。その場合の人材の求め方です。
高度なスキルが必要な人材を求める場合
高度なスキルを持っている人を採用するのであれば、有料職業紹介などを活用します。どういったスキルを持った人が必要か詳しく話をし、人を探してもらいます。高度なスキルを持った人はこうした有料職業紹介所に登録をし、エージェントを通して転職活動などをしているケースが多いからです。
一般的な求人の方法
一般的に人を募集するのであれば、はやりハローワークがおすすめです。ハローワークも求職者についてかなり詳しくヒアリングを取りますので、あなたの会社にマッチした人材を紹介してくれる可能性が高いです。ハローワークはお金もかかりませんし、多くの人が求人を探しに来ます。これを使わない手はありません。
まとめ
起業直後に、すぐに求人をするというのはよく検討してから行いましょう。人件費は固定費です。売上に関係なく発生する費用なので利益を圧迫する可能性があります。逆言うと、人件費を削ると、その分利益は増えます。
わかりやすい例がブラック企業です。世のブラックと言われる企業は人件費をいかに抑えるかを考えています。ある企業は強盗に入られても、夜間の人の配置を見直さなかったくらいです。そこにかける人件費があるなら、強盗に入られた方が安上がりと考えたのでしょう。人件費はそれだけ企業の収益に重くのしかかってくるものなのです。
起業直後の段階では、すぐに求人を出して雇用することを考えずに、外注や業務委託などで賄えないか検討しましょう。それでも人が必要ということであれば、ハローワークなどを活用して人材を確保するというのがいいと思います。
人件費は固定費です。圧縮しにくい費用であるというのは心に刻んでおきましょう