起業・創業したばかりで受けられる融資制度

起業・創業予定、または起業・創業したばかりの会社や個人事業主が融資を受けられる先は限られています。
創業したばかりの会社では過去の実績がなく、事業がうまくいくか分からない(つまり、信用性が乏しい)ため、銀行や信用金庫といった民間の金融機関は、創業者を対象とした融資を取り扱っていないことが多くあります。
民間金融機関は利益を得るのを目的とした営利企業ですから、貸し倒れなどのリスクが比較的高い創業融資を扱いたくないのです。

民間金融機関では創業者向け融資を扱わないのを補うため、国や自治体が政策的に創業者を支援する制度として、創業融資制度を設けています。

創業融資には、大きく分けて2つの制度がある

創業融資制度には、大きく分けて次の2つの制度があります。

  • 政府系の金融機関である日本政策金融公庫が行っている「創業融資制度」
  • 都道府県や市区町村といった自治体が行っている「制度融資」

無担保の創業融資制度を検討しよう

創業・起業したばかりの人は、担保や保証人を用意することができないことも多いと思います。

日本政策金融公庫には無担保・無保証人でも受けられる「新創業融資」があります。
まずは、無担保無保証の制度の利用を検討しましょう。

無担保の創業融資制度(比較表)

創業時に、無担保無保証で利用できる融資制度として、主に以下の3つの制度があります。

※2017年9月現在の情報です。

日本政策金融公庫
経営力強化資金
日本政策金融公庫
新創業融資制度
自治体の
制度融資
借入れ限度額 無担保枠:2000万円まで  3000万円
(うち運転資金1500万円)
 自治体により異なる
自己資金要件 なし  創業資金総額の1/10以上の自己資金が必要  自治体により異なる
担保・保証人 無担保・無保証  無担保・無保証 自治体により異なるが、代表者の個人保証の場合が多い。
金利 1%台前半 2%台  自治体の金利補助がある場合が多い
保証料 なし なし 自治体の保証料補助がある場合が多い
メリット
  • 無担保・無保証
  • 金利が有利
  • 自己資金要件なし
  • ほとんどの創業者が利用できる
  • 無担保無保証
自治体により異なるが、自治体の金利補助や保証料補助がある場合が多い
デメリット 借入後年次報告が必要  自己資金要件あり
金利がやや高め
経営相談員への相談を経ないと申し込めない。申込みから融資実行までの期間が長い。

おすすめの創業融資制度は?

「新創業融資制度」と「制度融資」は、専門家の融資サポートを受けずに、創業者自身で融資を申し込む場合でも利用可能です。

「中小企業経営力強化資金」は、事業計画について【認定経営革新等支援機関(認定支援機関)】による指導及び助言を受ける必要があります。
つまり、認定支援機関経由でないと、この「中小企業経営力強化資金」は申込みできません。

経営革新等支援機関(認定支援機関)は、中小企業・小規模事業者が安心して経営相談等が受けられるよう、国が認定する支援機関です。

ハイク行政書士法人は認定支援機関ですので、「中小企業経営力強化資金」の融資を申し込むことが可能です。